IDEA GRAPHS
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私は写真を思考の反復装置として機能させたいと考えています。
二次元の具体的なイメージとして生成し、小さな意識へと変換します。

本作では日本で俗称される、「ゆとり世代」という言葉を題材としました。
「学力低下を招き、わずか数年で頓挫した教育政策」になった「ゆとり教育」は、
今もなおその侮蔑的な意味のみを拡張させています。

氾濫するメディアから得ただけの世界の中で、それぞれが「見えている」と確信的に思えば思うほど、
あらゆることが観念化していくのだとしたら、実体とそのものが持つ意味はどこへ向かうのか。
「イメージをイメージ化する作業」を、実体について意識をする機会にしたいと思います。

【ゆとり教育(概要)】
それまで知識力重視だった「詰め込み型」学習の推進を見直し、1992年導入「新学力観」に基づいた小中学校学習指導要領改定(2002年)による教育政策の通称。詰め込み型学習の問題点として指摘された剥落学力(試験用の暗記として覚える傾向で、継続した知識になりにくいこと)や受験戦争の激化などを背景に、「新学力観」では体験型学習・問題解決学習に特化し、時代変化への対応力や思考力を重視。授業時数を削減し、ゆとりある学習配分を軸とする内容の教育方針を打ち出した。
しかし数年後、学力低下が顕著だったことや評価基準の制定が困難だったことを受け、2011年の改定により実質的な打ち切りとなった。